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糖尿病 - 概論

糖尿病とは、インスリン分泌、インスリン作用、またはその両方の欠陥に起因する高血糖症を特徴とする一群の代謝性疾患を意味します。

多臓器への負荷 

糖尿病による合併症は、障害や生活の質の低下および早期死亡の主な原因です。糖尿病合併症は身体の様々な部位に影響を及ぼし、人によって様々な形で出現します。最も重篤な状態である管理されていない糖尿病では、ケトアシドーシスまたは非ケトン性の高浸透圧に起因する生命を脅かす急性の合併症をもたらします。

糖尿病の合併症

管理不良の糖尿病とこれに伴う高血糖は、腎症、神経障害、網膜症、消化器障害、心臓血管疾患、およびケトアシドーシスなどの代謝障害をもたらします。これらの状態はすべて、患者自身が常にモニタリングする必要がある慢性的合併症に至ります。たとえば、足の合併症、創傷、その他の皮膚疾患が挙げられます。

血糖値、血圧、コレステロール値を可能な限り正常に近い状態に維持することによって、糖尿病の合併症は予防または発症を遅延させることができます。多くの合併症は、治療がより深刻にならないように、スクリーニングプログラムによって早期段階で発見可能です。

診断および早期発見

WHOは、糖尿病の基本的な診断への容易なアクセスが不可欠であり、診断はプライマリヘルスケアの環境で可能であるべきと認識しています。糖尿病は、患者が空腹状態にあるときに採取された血液サンプル中のグルコースを測定、または75gのグルコースの経口負荷の2時間値を測定することによって診断します。糖尿病を診断するための別の方法は、糖化ヘモグロビン(HbA1c)を測定することです。この方法は患者が空腹状態でない場合でも使用できます。HbA1cは、現在の血糖濃度(空腹時および経口負荷2時間のグルコースに反映される)ではなく、過去数ヵ月の平均血中グルコース濃度を反映しています。

スクリーニングするか、しないか? 2型糖尿病の早期発見のためには、早期発見と治療の利点を示唆するいくつかの証拠がありますが、無作為化試験からの決定的な証拠はありません。

スクリーニングと診断

(*WTO 糖尿病に関するガイドラインより引用)

以下の基準の1つ以上を満たしている場合、糖尿病と診断されます。

  • 空腹時血漿グルコース ≧ 126 mg/dL (7.0 mmol/L)
  • 経口グルコース負荷75gの2時間後血漿グルコース ≧ 200 mg/dL (11.1 mmol/L) 

以下の基準の両方を満たしている場合、耐糖能異常 (IGT) と診断されます。

  • 空腹時血漿グルコース< 126 mg/dL (7.0 mmol/L)
  • 経口グルコース負荷75gの2時間後血漿グルコース 140 -200 mg/dL (7.8-11.1 mmol/L)

以下の基準の両方を満たしている場合、空腹時血糖障害 (IFG) と診断されます。

  • 空腹時血漿グルコース 110-125 mg/dL (6.1-6.9 mmol/L)
  • 経口グルコース負荷75gの2時間後血漿グルコース < 140 mg/dL (7.8 mmol/L)

以下の基準の1つ以上を満たしている場合、妊娠糖尿病と診断されます。

  • 空腹時血漿グルコース 92-125 mg/dL (5.1-6.9 mmol/L)
  • 経口グルコース負荷75gの1時間後血漿グルコース ≧ 180 mg/dL (10.0 mmol/L)
  • 経口グルコース負荷75gの2時間後血漿グルコース 153 -199 mg/dL (8.5-11.0 mmol/L)

妊娠中の糖尿病は、以下の基準の1つ以上を満たしている場合に診断します。

  • 空腹時血漿グルコース ≥ 126 mg/dL (7.0 mmol/L)
  • 経口グルコース負荷75gの2時間後血漿グルコース ≧ 200 mg/dL (11.1 mmol/L)
  • 糖尿病症状の存在下で随時血漿グルコース ≧ 200 mg/dL (11.1 mmol/L) の場合、空腹時血糖かHbA1cで確認
 

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